名雪がメインか秋子さんがメインか判断しかねるお話

 

「・・・・・・すーすー」

・・・・・。

かちっ。

『あっ、水瀬さんがストリップしてる』

ガバッ!!

「何ぃっ!名雪の肢体が拝めるだとぉっっ!!」

しかしそこは俺の部屋であってストリップ小屋でもなければ更衣室ののぞき穴がある場所でもなかった。

『おはよう。だまされたか相沢。ハッハッハ』

ドバッシーーーーーン!!←ぶったたいた

北川に目覚まし時計のメッセージを頼んだ俺がバカだった。

・・・一応耳をすましてみるが名雪がストリップをしているような気配はない。

むしろいつものように隣の部屋からけたたましい音が聞こえてくるだけだ。

ちっ。

仕方なく俺は制服に着替え、名雪の部屋をノックする。

今日もご他聞に漏れず、寒い。どのくらい寒いかを表現すると余計に寒くなるので

あえて考えるのはよしておくことにする。

「朝〜朝だよ〜。起きてこないとパンに謎ジャムぬりたくるよ〜」

ガチャ。

「おはよう祐一!」(さわやか)

「お、起きたか名雪」

・・・と思ったが、手にはハーブらしき香りのするろうそくを持っている。寝ぼけてるのか・・。

ってことは条件反射で飛び起きるくらい謎ジャムがイヤってことですかい・・。

「名雪、それなんだ?」

「あろまてらぴー」

「名雪、お前絶対寝てないだろ」

「くー」

「・・・・・」

けろぴーからだいぶ離れてきたな・・・。手に持ってるのはアロマキャンドルか・・・。

「まあいいや、俺は先に飯食っていくからな。お前は謎ジャムのえじきとなってろ。あばよ」

そう言って階段をおりようとすると、名雪に肩をがっしりつかまれた。

「何するんだよ」

「道連れだおー」

「・・・・・・」←ムカついてきた

バキッ。←殴った

夢遊病娘は少しばかりふらついたが10秒もすると、

「う・・うにゅ・・あ、祐一おはよう」

「よう名雪。やっと起きたか」

名雪は”?”マークを浮かべるがごとく、頭をさすっている。

「ねぇ祐一、頭が痛いよ」

「頭が悪いの間違いじゃないのか?」

俺は何事もなかったかのように階段をおりようとする。

「・・・・・・」

じゅーーーー。←アロマキャンドル

「あつっ!ボケ名雪!やけどすんだろっ」

「ねぇ祐一、頭が痛いよ」

「俺は腕が痛いよ」

なんで朝からこんな思いをせにゃならんのだ。

「ああ、そうそう。名雪、ストリップ最高だったぜ」

俺はアロマキャンドルの報復として、ウソ八百をのたまいた。これで精神的にダメージを与えるのだ。

「・・・へ?何それ?」

当然、動揺を見せる。

「何を言ってるんだ。さっきまですごかったくせに」

名雪の顔が真っ赤になるのがわかる。

「・・・・全部見たの?」

「余すところなく」

今度は名雪の顔から血の気がひきはじめた。信号みたいな奴だな。

「・・そう・・見たんだ・・・」

名雪はおもむろに右手を上にかざし・・・。

じゅーーーーーー。←アロマキャンドル

「うわっ!だから熱いって!オイ!」

「祐一を燃やすよー」

「燃やすよー、じゃねぇ、殺す気かっ!」

「ふ・・ふふ。・・・死、あるのみだよー」

な、なんか目がすわってるし。

これは、本気だ。俺は生命の危機を感じた。

名雪がじりじりと近寄ってくる。廊下の端に追いつめられた・・・。

「ま、待て、ストリップなんて冗談だっ!ジョークだ、ジョーク!」

「ふ・・ふふ・・」

ダメだ・・。聞こえてない・・。

「・・あ、イチゴサンデーが飛んでる」

「え?」

ドカッ。←当て身

ドサリ。

名雪は床に崩れ落ちた。まあいくら発狂しても所詮名雪はこの程度ってことか。

アロマキャンドルをとりあげ、自室のゴミ箱へ捨てる。

「・・う、祐一。おはよう・・・」

三度目だな。

「ああ、おはよう。早くしないと遅刻しちまうぞ」

今度は腰のあたりをさすって?マークを浮かべている名雪を連れ、階段を下りた。

疲れた・・・。全く、なんて朝だよ〜・・・。

 

「おはようお母さん」

「おはようございます、秋子さん」

秋子さんはいつものように眠そうなそぶり一つ見せない。名雪なんて起きてると思っても

寝てるというのに、どこをどう間違ったのだろう、この娘は。

「おはよう。あらあら祐一さん、少しお疲れのようですけど眠れなかったんですか?」

いや、むしろ起きてからのお疲れなんですけどね・・。

「ええ、その、まあなんつーか・・・ああ、”名雪といっしょ”っていうゲームをやってたんで・・」

明らかにどこでもいっしょのパクリな上に、そんなゲーム実在しない。

名雪の寝ぼけていたときの記憶を呼び覚まさないためのウソだ。

「名雪ゲーム・・・・。ああ、睡眠ゲームってことですか?」

確かに名雪=よく寝てるって方程式は正しいんだろうけど・・・。よくわからないよ秋子さん。

「お母さん、そんなゲームないよ〜」

ネタにされた名雪が抗議する。

「そうですよ秋子さん。だまされやすいなぁ」

「あら、そうなんですか。ダメね、オバサンになるごとに鈍くなってきちゃって」

いつもの”困ったようには見えないけど本人は困ったつもりなんだろう”というポーズをとる。

「ハハハッ。秋子さんも年を気にするんですね」

ダンッ!!←ジャム瓶

「ひぃっ!!」

秋子さんはすごい音をたててジャム瓶をテーブルに置いた。いや、たたきつけた。

「ジャムどうぞ・・・♪」←キレてる

「はい・・・」

すっげぇニコニコしてるけど秋子さんから放たれているのは、いつもの包み込むような

やさしさではなく、突き刺さるような殺気だった。

「・・・・」

俺も名雪も年齢のことは禁句だと、心に刻んでおいた。

しかし・・・このジャム瓶・・明らかに”実験”っていうラベルが貼ってある・・・。

食えるのか・・?

「ジャムお嫌いでしたっけ?」

「いえ・・大好きですっ!!」

”そのジャムを食うか・・それとも狩られたいか。”

口ではなにげない日常の一コマを演じているが、秋子さんの目はそう言っていた。

「祐一さん・・・?」(いつもより低い声)

「いただきま〜す♪」(出来る限りの笑顔)

俺は覚悟を決めた。

トーストに”実験”ラベルのジャムをぬりたくる。

それは最初緑色だったが、外気に触れた瞬間赤色に変色した。

名雪も無言でジャムをぬっている。あいつも危険を感じたのだろう。

 

パク・・。

まったり。

パクパク・・。

まったりまったり。

パクパクパク・・。

まったりまったりまったり。

 

俺は薄れゆく意識の中、とてもまったりしたジャムを味わっていた・・・・。

 

 

次に気がつくと俺は学校にいた。

「名雪・・?」

横には名雪もいる。

「あれ?祐一・・?・・なんで学校にいるの・・?」

ちゃんと通学用バッグも持っているし、歯も磨いてある。そしてそれは名雪もらしい。

と、なると・・・。

「ジャムだな・・・」

「ジャム・・・」

謎は全て解けた。

 

しかし教室についてから、一つだけいつもと違うことに気付いた。

「じゃ・・・ジャムいっぱいいっぱい・・うれしいな・・・」

「私もだおー・・・・・・」

バッグに入っていたのは教科書類ではなく、大量のジャム瓶であった・・・・。

 

終わり

おまけ:

「あ、北川〜おはよう」

「北川くんおはよう」

「よ、おはよう」

「実はお前にプレゼントがあるんだ」(ニヤリ)

「なんだ?美坂フィギュアか?」

どかっ!←かおりんかかと落とし

ぐったり。←変なポーズで倒れてる

「あ、ジャムあげようと思ったのに・・」

「北川くんが下手にボケるからオチを香里にとられちゃったよ〜」

「私はオチのことなんて知らないわ・・・」

おまけ:終わり

 

コメント:

こんちわ、ビビンバ吉田です。ま、言わなくても作風で私だってわかりますよね。

本当はここから北川の話につなげる予定だったのですが、あまりにもつながりが悪いのでやめときました。

そうだな、今度北川の話にするときは斉藤ももうちょっと出したいかなぁ。

あ、そういや北川って実はゲーム中だとそんなバカキャラでもないんだよね。

どうしてこうなっちゃったのかねぇ?


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