図書館で騒ぐな

「ゴルフしようぜ!」←祐一

「おう!」←北川

「ドライバーはどこにある?!」

「工具箱!」

「ドライバー違いだろ!あはははは!」

「あはははは!」

デシッ。ゲシッ。←羅生門

「「イタイ、ナニヲスル」」

「あなた達がバカなのは諦めたけど、せめて図書館では発狂しないでくれる?他の人に迷惑でしょうが」

「学校ならまだしもここじゃ司書の人に怒られるよ、2人とも」

「むう。それはそうだな、俺達は善良な市民に実害を与える存在であってはならないからな」

「では静かにいたそう、相沢」

「うむ。ビークワイエットー」

現在、俺達は夏休みという有効な時間資源を利用して図書館に来ている。

正確には香里と名雪の提案に乗っただけで、俺達2人は最初から勉強しようという気はない。

故に、

「ロケットランチャーごっこしようぜ!」

ズッ。←香里のシャーペン

「サナギごっこしようぜ、北川」

 「おう…」

仕方ないのでサナギらしくおとなしくし、周囲を見渡してみるとさすがに夏休みだけあって、設けられた席はほぼ埋まっている事に気付く。大半は受験生、あとは調べ物をしている大学生といったところか。

皆、難しい顔してよくやってるな。福笑いみたいな顔して勉強してる奴はいないもんだろうか。

「……」

しかし冷房効きすぎだ。わざわざ上着を持ってきてる輩もいるし。

「なぁ相沢、寒くないか?」

「お、奇遇だな北川。俺もそう思ってたところだ」

やや声量を抑えて言う。

「どうする?クーラー破壊するか?それとも地球全体を温暖化させるか?」

「いや、ここは一発、笑いで場を暖めよう!」

あ、香里がこっち向いた。

「おい北川、香里がにらんでるぞ。きっとこれは『そんなことしたら殺すわよ。名雪を』という警告だ」

「何でわたしが殺されるの…」

「それは香里に聞け」

「聞かないでよ。ああもう、邪魔だからどこか行って本でも読んでなさい!もしくは帰って!」

しっしっと手ではらわれた。

なんか、つっこむというより忙しい時のお母さんが子供を邪険に追い払うときのようなリアクションだったので少しテンションが下がった。

「……北川。俺はこっちへ行く」

「おう…じゃあオレはあっちに行く。…あばよ」

俺達は席を立ち、俺は南側へ、そして北川は北側へ(シャレ?)、あてもなくふらっと図書館を流れ歩くことになってしまったのだった──。

「マジ飽きた」

「帰って、ほんとに」

10分後、俺はさまようのに飽きて名雪達のところへ戻ってきていた。今のところ北川はまだ戻っていないようだが。

「大体、何でそんなすぐに飽きるのよ」

いかにもイラついてますという態度丸出しの香里と、苦笑気味の名雪。

どっちの態度も俺には不愉快だ。

「飽きるというか、図書館は静かすぎて緊張するから疲れる」

ただ、実は途中で一人読書に没頭していた天野を見かけてちょっと声をかけた。

本気で嫌そうにあしらわれたが……。

「静かなのは仕方ないと思うよ、祐一」

「あと、本ばっかりだし」

「ここがどこだかわかってる?」

「そりゃわかってるけどな。もっとバラエティーに富むハイエンドなウルトラ図書館があってもいいと思わないか?」

「全然思わないわ。ね、名雪?」

「うん。今のままで充分」

……コイツら嫌いだ。

「ふん、お前らになんか俺の未来派図書館構想を教えてやらん」

俺が言うと香里はペンを置き、頬のあたりに左手を当てて言う。

「そうねぇ、相沢君が考えてるのは、例えば今日のラッキー図書とかいってその本を借りた人は同じ本をもう一冊貸してくれる図書館とか、そんなところかしら?」

「お、それもいいな。ナイスだぞ香里」

「香里、自分からアイデア提供してどうするの…」

「……しまった」

あ、香里がうなだれた。何かショックなことでも思い出したのか?

よくわからんがまあいいや。

「俺は他にも入り口に正しいルート図が描かれていてその通りに進まないとトラップが発動する図書館とか、窓口で本を借りようとすると貸し出し拒否されてがっかりする図書館とか考えたのだが」

「何で利用者が減るようなものばっかり…」

「あと、本の代わりに生鮮食品が貸し出されている」

「既に図書館とは言わない」

シャーペンを握りしめてうなだれたままでもしっかり話聞いてツッコミを返す香里は律儀な女だと思う。

それに対し名雪は、

「え、生鮮食品って貸せるの?」

貸せるわけもなく。

まあ、こいつは天然なので仕方ない。俺の従姉妹というところに免じて気づかないフリをしてやる事にしよう。

「ああ、それもそうか。じゃあ日持ちするものを…」

「そういう問題じゃなくて、本以外のモノを置いてたら図書館じゃないって言ってるの!名雪も普通に聞いてみない!」

「うー…」

俺がフォローしたにも関わらず香里に潰されて言い返せない名雪。やはり香里はボケる者には何人たりとも容赦しないか。

そう思いつつ俺が話を先に進めようとしたそのとき、

「美坂〜、今のツッコミは間違ってるぞよ〜ほにゃらほにゃら〜コケーッコケーッ!」

頭にターバンをぐるぐる巻いた北川が右手に分厚い本を持ち、呪文だか奇声だかわからない叫びをあげつつ現れた。

「え、何よ北川君…、ツッコミが間違ってるって」

「ていうか俺と別れた10分の間に何が起こった」

「全てを悟りました」

「市営図書館で悟るな」

すると北川は、げひょえぷぷー、と普通に生活してたら死ぬまでしないだろう笑い方をして、右手の本を高々と掲げた。

「な、なんだその本は?」

俺が言うと口の端を歪め、ククッと妖しげな笑みを漏らして一言、

「よくわかんない」

ドガッ。←蹴

「思わせぶりな事すんなよ。怖いだろが」

「ゲホゲホ、オエッ。ごめん、いや、ウケると思って……でも蹴ることないだろ…なぁ美坂」

「いいえ、今のは北川君が100%悪いわよね」

「そうだね」

北川の同意求め作戦は脆くも崩れ去った。あとターバンもほどけた。

「そんなことより北川君、あたしのツッコミがおかしいって何」

座り込んで痛そうに脇腹をおさえている北川に、躊躇なく”そんなことより”とかいえるこいつも凄い。

「うう…なんだっけ……それ。……あー、本以外のモノをおいてたら図書館じゃないだっけ」

「それよそれ」

「ねぇ香里、少しは心配してあげたら?」

「何を」

「……」

ひどい奴…。

「いいんだ水瀬さん。オレはこういうキャラクターだから…、ゴホッゴホッ」

遠い目をする北川。むしろ今まさに(諦念に基づく)悟りを開いたのではなかろうかと思われた。

「本以外のモノをおいたら図書館じゃないって…、さっきの流れであの言い方はないだろう……ゲホゲホッ」

なんか、こいつはこいつで咳き込むところが死の間際の遺言みたいでヤだなぁ…。

「せっかく生鮮食品って言ってるんだから…、生鮮食品をどうやって返すのよとか、そういう事を言えば相沢も生鮮食品の返し方について話を膨らませられただろうに……ウグッ…」

「あ、そ、そう。でもあたしは別にそういうつもりで言ってないんだからねっ!」

「おい香里、何メモってんだ?」

「はっ?!い、いや、これは、そうよ、面接の時にちょっとした言い回しが決め手になったりするじゃない?!コミュニケーション能力の向上に、必要なのよ?!話を膨らませるのって!」

「別にそこまで聞いてねぇけどよ…」

香里は慌てて北川の遺言(?)を書き留めただろうメモをポケットに仕舞った。

多分、あのメモを元にあとで栞相手にツッコミ練習でもする気だろう。

「で、北川。生きてるか?」

「生きてます。2割くらい」

「ほぼ死んでるな、それ。あははははは!」

「はははは!ゲホッゴホッ!ははは!」

手をさしのべて北川を立ち上がらせる。分厚い本はとりあえず机に置いた。

そして気付く。

「ねぇ、わたし達、うるさくない?」

「ああ、だいぶうるさいな」

俺たちが黙ったら周囲がやたら静かだった、つまり俺たちだけがうるさかったということになる。

「もう喋らないようにしましょう。司書の人に怒られるわ。勉強も全然できてないし」

「しゃべっちゃ駄目か?」

北川が香里に問う。

「駄目よ。喋ると他の人に迷惑でしょうが」

一応、配慮しているのかひそひそ声で注意を促してくる香里と、横でうなずく名雪。

「うるさいからか?」

しつこい北川。

「そうよ」

「ならうるさくないようにしゃべればいいんだろ?」

「そうだけど、喋ったらうるさいでしょう?」

「しゃべってもうるさくなけりゃいいんだろ」

「だから喋ったらうるさいの!」

「うるさくないしゃべり術ニンニンならいいんだよ!」

「わからない人ね!」

「オレはマトモな理屈を言ってるって!」

「香里、北川君、静かに…」

堂々巡りでヒートアップしかけたところを珍しく名雪が制した。

「……」

「……」

「ん、喋っても五月蠅くない……?」

さっき、北川がいいことを言ったような…。

「! なるほど、喋っても五月蠅くない、それはいいぞ」

「何だ相沢。やはりオレのアイデアルが」

「ソーリー、ノット ユア アイデアル。バット オールソー、アーハー?」

「オー イエー ドンウォーリー」

「ねぇ香里、会話なのかな、これって」

「知らない…」

「聞け、皆の衆。レッツ リッスン トゥ ミー、エブリバディ。ついでにそこの若奥様も」

「関係ない人は巻き込むなよ」

え、私? と驚いて自分を指さした通りがかり若奥様風の人に謝る北川。今のは俺としてもギリギリだったのでコイツがすかさず反応してくれて良かった。

「駄目だろ、一般人巻き込んじゃ。オレらのポリンキーに反する」

「ポリシーな。確かに、ちょっと調子に乗った。すまん」

「で、ホワット アイデアル?」

「うむ。そもそも音というのはどうして聞こえるのかが焦点となる」

「ほほう?どうしてだろう?」

「物理でやっただろ。音が伝わるのは空気があるからだ。空気を波として伝わっていくからウィ キャン ヒアーなのだ」

「オー!アイ シー」

北川はポンと手を打った。大変わかりやすいリアクションだ。

「つまり静かにする為には周囲を真空にすればいいってことだな!」

「その通り!」

「では早速空気をすべて吸い尽くしますっ」

「おう、頑張れ!」

すーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。

すーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。

す。

「無理」

「無理に決まってんだろ。俺が提案したんだけど」

「あと二人とも、わかってると思うけどもし真空にできても死ぬわよ」

「でもどっちにしろ静かにはなるよー」

「怖いこと言うな」

それは笑顔で言うべきではないというような事を名雪にきつく言っておいた。

「だが確かに真空にしたら死んでしまうしな。空気がありつつうるさくないという案件を出さなければ」

北川と二人でうんうん唸って、グレープフルーツを搾るように、ゴマを搾るように、体重を絞るように、農民から税を搾るようにしてアイデアルを絞り出す。

「ひらめいたー」

「はいっ、北川さん」

「糸電話はどうですか」

「バカルディ!」

ドカチン!←ファーブル昆虫記

「ブハー」

「この相沢祐一、そんなベーシックなアイデアルは例え有効でも許さん!」

俺は思わず北川に怒りのファーブルアタックをくらわせていた。

「ねぇ香里、なんで有効なのに駄目なんだろう……?」

「面白くないからでしょ」

「そうだね…」

北川は頭部を抑えながらひざまずき、半泣きで(痛さの為)、

「す、すみません師匠……」

「うむ。わかれば良し。今度ラーメン奢れよ」

「はい……」

「あ、北川君。あたしはパフェがいいわ」

「はい……」

「北川君。わたしにもパフェ奢ってー」

「はい…。ていうか何で奢らされてんのオレ……」

「お前が悪いからだ!ギョウザもつけろよ」

「はい…でもお金無いんでギョウザは…」

「じゃあツバメの巣で勘弁してやる」

「え?それ食べられるの?よ、よくわかんないけどありがとうございます……」

案の定ツバメの巣を知らない北川の承諾を得た。

「断然高くなってるよね」

「きっと知らないのね、ツバメの巣」

隣であえて北川に聞こえないようにひそひそと言い合っている二人。

北川に優しい奴はいないのか。俺も含めて。

「さて、本題から逸れたが静かになる方法だ」

北川を椅子に座らせ、自分も座り直す。

「もういい加減どっかいって騒いでくれない? 気になって全然勉強できないわ」

「どっかってのは本棚の上とか司書の右下とか」

「図書館以外!」

「厳しい条件だな」

「……なんであたしがこんなに疲れるの…」

はぁー…、と全然色っぽくないため息をついてまたもうなだれたので俺は親切心(嘘)から

「元気出せよ」

ドッ。←モヒカン族の最後

「ぐお……」

モヒカンパワーにちょっとクラッときた……。

「あたし、たった今静かにする方法を思いついたんだけど試す? 相沢君?」

「いやいいッス」

目が本気だったので流石に強気に出られない…。

かといってここで引き下がって図書館から流出するのもなんか中途半端で嫌だ。

「あの、相沢、その、糸電話で思いついたんですが」

北川も香里の気迫におされたのか少々控えめに発言をしてきた。

「まだ何か言う気なの?二人とも?」

「……言う。言わなきゃ、俺達が俺達でなくなる…」

「君達になる」

「それは無い。あと俺自身特に大した意図で言ってない」

「そうか…」

「ともかく言わせてやってくれ。もう正直言うけど図書館を静かにしようなんて微塵も思ってないし面白けりゃいいやぐらいの気持ちでしか発言してない。でも言いたいんだ!」

「わかってたけど改めてバカ正直に言われるともう制止する気もしなくなるわね…」

「祐一、その熱意ちょっと感動したよわたし」

感動することもない気がするが好意的に受け取られてるし気にしない事にしよう。

「で、了承も得たところでなんだね北川君」

「完全に仕切りで区切って個室にする。もちろん防音の」

「ほう」

「で、本を読みたい人はそれでよし。喋りたい人は備え付けの内線電話で好きな相手と話すなりデートの約束をとりつけるなり」

「テレクラみたいだな」

「でも最近はCDとかビデオを置いて鑑賞できる図書館もあるんだし。電話もたいして変わんねーよ、な?」

なんで後半投げやりなのかわからんが。

「一理あるな」

「相沢君、納得してるし」

「実際、喋っても防音だから全然迷惑にならんだろ。図書館側は『館内では静かに』という貼り紙を剥がせるぞ」

そもそもうるさい人がいなけりゃ貼らずに済むんですけどね、と横で香里が続けるが、無視。

「そういう風にしたらもっと利用率が増えるんじゃないか?」

「じゃあまずは試験的に学校の図書館を改造してみるか」

「うむ。生徒会にねじ込んでみよう」

「祐一も北川君も、そんなの嫌がらせにしか思われないよ、きっと」

「それはやってみないとわからんぞ名雪。生徒会はむしろ図書室をテレクラ室に、いやテレフォンクラブというクラブを設立するかもしれん。そして図書室はテレフォンクラブの部室」

「おおぅ!オレ入部しちゃう!」

「最悪……」

「日本一風紀レベルの悪い学校として有名になるね」

「ふーんだ。なんとでも言え。俺はやるぞ!駄目なら生徒会室を爆破する。ちょっとだけ」

「若干不安の残る意気込みだがそれならやれるぞ相沢!」

「ならば明日、X計画を実行する」

「(`ー´ゞ-☆」

北川は顔文字を直接発音して同意を示した。

そんな勢いのところへ、

「相沢さん」

左後方から俺の名字を呼ぶ声がした。声質からいって、女。もしくは裏声の男。

「ああ?誰だ俺を相沢と呼ぶ奴は!」

俺はあえて振り返らず声の主に呼びかける。その方がなんかかっこいいからだ。

「オレと美坂も相沢って呼んでるけどな。っていうかクラスでもその呼び名で呼んでる奴の方が圧倒的に多いだろ」

「うるさい。そういう風に言った方がなんか緊迫感あるだろ。で、俺を相沢と呼ぶ貴様は!」

「誰だと思います?」

「天野」

「……」

声の主の動きが止まった。

「何故、わかりました」

「鼻息の荒さ」

「……」

「いや、冗談だ」

振り返ると、本棚の影からこっちを見、先程の発言によりやや殺気を発している天野を見つけた。

「で、彼女は誰なのよ?」

「名乗るほどの者ではない」

「それを祐一が言っちゃ駄目だよ。さっき、”天野”って言ってたし」

「むう」

「そうです。相沢さんとは顔見知り程度の間柄の天野と申します」

微妙にテンション下がるような事言うよな、コイツ。

「畜生相沢!この美少女と顔見知り程度の間柄なのかよ!」

「あんまりうらやましくないと思うけどなぁ…」

しかしコイツが自分から話しかけてくるとは妙だ。

俺一人ならまだしも北川達がいるんだし。

「実は先程からお話を拝聴させていただいていたのですが」

「盗聴か」

「立ち聞きです」

「あんまり変わらないな。で、何だ?」

「図書館で静かにする方法ですよね」

「ああ、なんだ、俺達の発想に感銘を受けて弟子にしてほしくなったのか?」

「いえ別に」

「……」

さらりと言い放つ天野。少しショックだ。

「で、考えたのですが」

天野は一呼吸おき、

「手話なんていうのはどうですか?」

「……はっ!」

「そ、そうか!手話!」

「しゃべらずに会話!一切音を立てず、なおかつまろやかでとろけるような舌触り!これこそまさしく!」

「「至高の味!」」

「あ、相沢君は知ってると思うけどこっちにいる人もダブルでバカだから気にしないで」

「はい」

(TロT) ←今の心境

「いやいや、しかしだ。手話なんて習うのが大変じゃないかっ!」

「うん、そうだ。天野さんだっけ? その点が少し甘いというか…」

「正式な物でなくても伝わればいいんですよ。実演してみますから見てて下さい。あ、そちらの先輩方。これは相沢さんに宛てたメッセージですから」

そう言うと何故か俺達に背を向け、すたすたと出口へと向かう天野。

そしてドアのところまでたどり着くとこちらを振り返った。

声は聞こえるが距離はだいぶある。手話なら遠くでも伝わるということなのか。

いや、天野が自分から何かしようだなんて、おかしい。というかろくな事がないような気がした。

天野は無表情に握った右手をあげ、人差し指で自らのこめかみのあたりを指さす。

そしてそれをゆっくり、くるくると回し、

くるくる……

くるくるくる……

ぱー。

「待てい小娘ぇ!」

俺が激高すると、ふっ、と人を小馬鹿にしたような微笑をたたえ、一礼して去っていく。無論俺は天野を猛然と追う。館内は走っちゃだめなので早歩きで。

「え、相沢?ちょ、ちょっとオイー!」

俺の後ろから内容がわかってない北川もついてくる。

「嫌な予感はしたけど、ほんとムカつく奴だチクショー!」

すぐに外へ出たつもりだったが既に流石に抜かりはないのか、天野の姿はなく俺はあたりを探し……。

……。

「あ、静かになった」

「っていうオチだと思っただろ二人共」

「「戻ってくるな」」

                                        終

コメント:

こんにちは、こちとら音速秘書でい。おう?!

と、いきなり不遜な態度で挨拶してみました(最悪)。KanonSS書くのは久しぶりで、多分1年ぶりくらいかな、と。

すっかりKanonから離れていてほとんど全忘れ状態だったんですが書いてていろいろ思いだしました。

以前から私を知っている方はこのSSを読んできっと「うわ、進歩ねぇな」と思ったでしょうし、初めて私のSSを読んだ方は「何コイツ。頭大丈夫かよ」と思ったかと存じ上げます。

まあどう思われたにせよ私も久しぶりに書いてなんか楽しかったのでまたそのうち書くかもしれません。

と、コメントを長々と書いても仕方ないのでこのへんで。音速秘書でした。


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